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【登壇レポート】freee Advisor Day 2026 福岡にAI活用会計事務所として登壇しました

私たち税理士法人ゼロベースは、過去の前提や状況にとらわれない「ゼロベース思考」でお客様の無駄を削減し、お客様ご自身が本業に集中できる環境の構築を得意とする、伴走型の税理士法人です。

2026年8月28日(金)、福岡国際会議場で開催された「freee Advisor Day 2026」に、税理士法人ゼロベース共同代表の渡辺勇教が登壇しました。イベント詳細はこちら▶

登壇したセッションのテーマは、「次世代freeeを使いこなす、エージェント活用の“How”〜クラウド化からAI自律化へ。その新たな可能性〜」です。

当日は、Anthropic Japan合同会社 木村氏、税理士法人 hands for startups 代表 榎本氏とともに、会計事務所におけるAIエージェントの活用方法や、クラウド会計の次に訪れる業務の変化についてお話ししました。

今回のコラムでは、freee Advisor Day 2026福岡の当日の様子と、セッションでお伝えした内容、登壇を通じてあらためて感じた会計事務所におけるAI活用の可能性についてご紹介します。

freee Advisor Day 2026 福岡に登壇しました

freee Advisor Dayは、会計事務所や税理士業界に関わる方々が、学び・体験・交流を通じて、これからの会計事務所経営について考えるイベントです。

2026年は「会計事務所をAI活用で、もっと自由に」をテーマに、福岡・大阪・東京の3会場で開催されました。

福岡会場は、2026年8月28日(金)に福岡国際会議場で開催され、AI時代の会計事務所経営や、会計実務へのAI導入などをテーマとしたさまざまなセッションが行われました。私たちが登壇したセッションは、15時から15時40分までのメインステージで開催されました。

会場には、AIやクラウド会計の活用に関心を持つ税理士、会計事務所の経営者・スタッフをはじめ、多くの方が集まっていました。

近年、会計事務所を取り巻く環境は大きく変化しています。

クラウド会計の普及によって、銀行口座やクレジットカードの明細を自動で取り込み、顧問先と会計事務所が同じデータを確認できるようになりました。

さらに現在は、生成AIやAIエージェントを活用し、単にデータを集めるだけでなく、その後の確認、整理、分析、提案までを効率化する段階へ移りつつあります。

今回のfreee Advisor Dayは、こうした変化を単なる将来の予測としてではなく、会計事務所の実務にどのように取り入れるのかを具体的に考える機会となりました。

登壇テーマは「クラウド化からAI自律化へ」

今回登壇したセッションのテーマは、以下のとおりです。

「次世代freeeを使いこなす、エージェント活用の“How”

〜クラウド化からAI自律化へ。その新たな可能性〜」

これまでの会計業界では、紙やExcelを中心とした業務から、クラウド会計を中心とした業務へ移行することが、業務効率化の一つの目標とされてきました。

クラウド会計を活用すれば、会計データを一つの場所に集約でき、会社と会計事務所がリアルタイムに近い形で情報を共有できます。

しかし、データがクラウド上に集まったとしても、その内容を確認し、問題点を見つけ、次に必要な作業を判断する部分には、依然として多くの時間がかかります。

そこで、クラウド化の次の段階として期待されているのが、AIエージェントの活用です。

指示を待つAIから、目的に沿って動くAIへ

従来の生成AIは、人が質問や指示を入力し、それに対してAIが文章や回答を返す使い方が中心でした。

一方、AIエージェントは、達成すべき目的に応じて必要な作業を整理し、複数のツールやデータを利用しながら、一連の業務を進める仕組みです。

たとえば、「月次決算を早期化する」という目的を達成するためには、単に仕訳を作成するだけでは足りません。

資料がそろっているかを確認し、不足資料を洗い出し、取引内容に不明点があれば確認事項を作成し、処理状況を管理する必要があります。

従来は、これらの作業を会計事務所の担当者が一つずつ確認し、判断していました。

AIエージェントを活用することで、一連の業務のうち、情報の収集や整理、定型的な確認作業などをAIが補助できるようになる可能性があります。

会計事務所の業務はどこまで自律化できるのか

セッションでは、クラウド会計の次にある「AI自律化」についてもお話ししました。

AI自律化とは、人が一つひとつ細かく指示を出さなくても、AIが目的を理解し、必要な手順を考えながら業務を進める状態を指します。

しかし、すべての会計・税務業務をAIだけで完結させることが、AI自律化の目的ではありません。

会計処理では、取引の背景や契約内容、会社ごとの事情を踏まえて判断しなければならない場面があります。税務上の重要な判断や、顧問先への最終的な説明についても、専門家による確認が欠かせません。

そのため、AI自律化を進めるうえでは、AIに任せる業務と、人が確認・判断する業務を明確に分ける必要があります。

AIを導入すること自体を目的とするのではなく、人とAIがそれぞれの強みを生かせる業務の流れをつくることが重要です。

AI活用会計事務所としてお伝えしたこと

税理士法人ゼロベースでは、会計事務所の業務や顧問先へのサービスにAIをどのように取り入れられるか、日々検証を重ねています。

今回の登壇では、AIに関する一般的な機能や将来予測だけではなく、実際に会計事務所でAIを活用する際に考えなければならないことについてもお伝えしました。

ツールを導入する前に業務を整理する

AI活用というと、まず新しいAIツールを導入することから始めようと考える方もいるかもしれません。

しかし、業務の流れが整理されていない状態でAIを導入しても、十分な効果を得られない可能性があります。

たとえば、担当者によって作業手順や判断基準が異なる場合、AIにどのような指示を与えるべきかが定まりません。

また、そもそも必要のない作業をAIで効率化しても、業務全体の改善にはつながりにくいでしょう。

まず必要なのは、現在行っている業務を細かく分解し、次のような点を確認することです。

  • なぜその作業を行っているのか
  • どの工程に時間がかかっているのか
  • 同じ作業を何度も行っていないか
  • 人による判断が必要な部分はどこか
  • 一定のルールで処理できる部分はどこか

業務を整理したうえで、AIに任せる部分、人が判断する部分、そもそも廃止できる部分を分けることが、実務的なAI活用の第一歩です。

AIが扱いやすい会計データを蓄積する

AIを有効に活用するためには、AIの性能だけでなく、元となるデータの状態も重要です。

freeeに取引データが蓄積されていても、取引先名、品目、メモ、タグなどの登録ルールが統一されていなければ、AIが情報を正しく分類・分析できない可能性があります。

会計データを申告書の作成だけに使うのであれば、最低限の情報でも処理できるかもしれません。

しかし、AIを使って経営分析や異常値の確認、将来予測などを行う場合には、取引の内容や背景が分かるデータを蓄積する必要があります。

AI時代のクラウド会計では、「入力を終わらせること」だけでなく、「後から活用できるデータをつくること」がこれまで以上に重要になります。

AIを活用して人にしかできない仕事へ集中する

私たちは、AIの目的は人の仕事をなくすことではなく、人が本来向き合うべき仕事に集中できる環境をつくることだと考えています。

会計事務所には、資料の整理、転記、集計、定型文の作成、進捗確認など、多くの作業があります。これらはいずれも必要な業務ですが、作業に多くの時間を取られると、経営者との対話や、数字をもとにした将来の提案に充てられる時間が少なくなります。

AIが情報整理や定型作業を補助することで、会計事務所のスタッフは、数字の背景を考えることや、経営者の悩みに向き合うことに、より多くの時間を使えるようになります。AIによる効率化で生まれた時間を、顧問先への付加価値としてどのように還元するのか。

この視点が、これからの会計事務所には求められると考えています。

登壇を通じてあらためて感じたAI活用の可能性

今回の登壇を通じて、会計事務所におけるAI活用への関心が非常に高まっていることをあらためて感じました。

AIに対して期待を持つ一方で、「何から始めればよいのかわからない」「情報管理や正確性に不安がある」「スタッフが使いこなせるか心配」といった悩みを持つ会計事務所も少なくありません。

実際にAIを導入する際には、便利な機能だけを見るのではなく、情報の取扱い、権限管理、確認体制、スタッフへの教育なども含めて運用を設計する必要があります。

また、AI活用の方法は、事務所の規模や顧客層、業務内容によって異なります。

他の事務所で成功した方法をそのまま取り入れるのではなく、自分たちが抱えている課題を明確にし、その課題を解決するためにAIを活用することが大切です。

今回、Anthropic Japan合同会社 木村氏や、会計業界でAI活用を進める方々と意見を交わしたことで、技術を開発・提供する側と、実際に会計事務所で使う側の両方の視点を知ることができました。

新しい技術を現場で活用するためには、技術の性能だけでなく、現場の業務や利用する人への理解が欠かせません。

AIの可能性を過大評価するのでも、必要以上に警戒するのでもなく、できることとできないことを見極めながら活用していくことが重要だと、あらためて感じています。

ゼロベースが目指すAI時代の会計事務所

税理士法人ゼロベースでは、クラウド会計やAIを活用し、会計事務所と顧問先の双方が本来の仕事に集中できる環境づくりに取り組んでいます。

私たちが目指しているのは、単に処理速度が速い会計事務所ではありません。

会計データを早く正確に整理し、その数字を経営判断に活かせる状態をつくることが重要です。AIによって資料整理や集計、確認作業を効率化できれば、月次決算を早め、経営者へ数字をお伝えするタイミングも早められます。

さらに、過去の数字を説明するだけでなく、今後の資金繰り、採用、設備投資、事業計画などについて、経営者と一緒に考える時間を増やすことができます。

AIが発展しても、経営者の意思や会社の状況を理解し、最適な選択肢を一緒に考える税理士の役割がなくなるわけではありません。むしろ、定型的な作業をAIに任せられるようになることで、税理士や会計事務所には、より深い理解力、判断力、提案力が求められるようになると考えています。

今後も税理士法人ゼロベースでは、新しい技術を取り入れること自体を目的とせず、お客様にとって本当に価値のある活用方法を検証してまいります。

まとめ|freee Advisor Dayへの登壇を今後のAI活用につなげます

2026年8月28日(金)、福岡国際会議場で開催されたfreee Advisor Day 2026に、税理士法人ゼロベース共同代表の渡辺勇教が登壇しました。

登壇したセッションは、「次世代freeeを使いこなす、エージェント活用の“How”〜クラウド化からAI自律化へ。その新たな可能性〜」です。

当日は、会計事務所の実務にAIエージェントをどのように取り入れるのか、AIに任せる業務と人が判断する業務をどのように分けるのか、AI時代にどのような会計データを蓄積すべきかなどについてお話ししました。

クラウド会計によって情報を一つの場所に集められるようになり、AIエージェントによって、その情報を業務や経営判断につなげられる可能性が広がっています。

しかし、AIを導入するだけで会計事務所の業務が変わるわけではありません。

現在の業務を整理し、データの登録方法や確認体制を整え、人とAIの役割を設計することが重要です。

今回の登壇で得た気づきや、参加者・登壇者の皆様との意見交換を、今後のサービスや業務改善にも活かしてまいります。

ご来場いただいた皆様、セッションをご覧いただいた皆様、そしてこのような貴重な機会をご用意いただいたfreee株式会社をはじめ、関係者の皆様に心より御礼申し上げます。

税理士法人ゼロベースでは、今後もクラウド会計やAIを活用し、お客様が本業と未来の経営に集中できる環境づくりをサポートしてまいります。


税理士法人ゼロベース 「数字の先に、意志のある経営を。」

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